銀色跳ねた
ベンジャミン



窓の外を眺めていたら
ちらちらと光の粒が見えて
それは屋根から落ちる
雪融け水だった

ぽたぽたと
小さな粒の集まりは
バンジージャンプをするように
春に向かっておちてゆく


おそるおそる見つめる僕


ほら、
また、

銀色跳ねた



くだけ散った水滴は
無数の光線と
無数の屈折を描いて
反射するガラスの窓に
幾重もの輪をつくる


希望とは
そういうものかもしれないね


ほら、
また、

銀色跳ねた



小さな虹が
目をほそめながら笑ってた


ほら、
また、



春が近づいてきた






自由詩 銀色跳ねた Copyright ベンジャミン 2006-02-02 13:04:47
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