夜の砂金
麒麟
僕の寝床は
三角形の屋根裏で
天窓の向こうには
お月様がいたりする
あぁ…、冬の真夜中は
きっとあの子が泣いている
あの子の湿った悲しみが
街の灯りを重くする
今夜はきっと眠れないから
手枕、空を見上げるよ
三つ目の瞳が開いたら
君を遠くへ、連れてこう
ガラスを抜けて
街を越えて
夜空に溶けて…
黒くて冷たい雲を突き抜け
あたたかな月に近づいて
気まぐれな流れ星は放っておいて
ゆらり、ゆらりと揺れるのさ
ほら、ごらん
青い星
虹のわっか
無数の砂金
自由詩
夜の砂金
Copyright
麒麟
2006-02-01 16:30:01