風景
こむ

いつのまにか消えて行く風景を
私たちは いくつ持っているだろうか

記憶の中の風景が ひとつひとつ
消えて 入れ替わるたびに
在ることの認識は 立ちつくす

ある日 空き地になったところに
何があったのかくらいは
憶えていても
風景は 思い出せない

だから
消えた風景に出くわすたびに
立ちつくして
消えたものを おもう
もう 忘れているとしても


自由詩 風景 Copyright こむ 2006-01-29 03:06:27
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