ハミング
たもつ
なくしたものと
もういない人とが
ありえないシーソーで
つりあってる
そんな救いのない話しか
思い出せない
と証言台で男は述べたが
語尾はすでに
空気と区別がつかなかった
街のいたるところに
夏は来ていた
木陰で語られる愛は
いつものように眩いばかりだ
自由詩
ハミング
Copyright
たもつ
2006-01-19 19:29:51
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