天気を決める人
合耕

僕にはいつもかぶさっているから
雨がやんだ後 手に持った刀に
灯を点せたとしてもうたぐっている
バスの中で
テニスコートが校舎の影に隠れるのを
通り過ぎる間 ずっと嫌だったから
ラインだけ引いてみんなを待つような
夢の間だけ待っていてくれればいい
あなたへ

逃げ込んだ場所でも壁の近くに座って
水平線ずっと引きずったら少し前の僕が
思い浮かべたように
道に迷っても いつも見上げるくらい
ただ巨大なだけのそのケーキも
曇り空の中 やぶけるものはひとつだけで
僕に伝わった

あなたが言うように
雨を降らせるなら
僕にはかぶさっている
このままずっと
止ませないでいて
クリームが削られてゆけば
僕にはかぶさっているから


自由詩 天気を決める人 Copyright 合耕 2004-01-25 10:09:28
notebook Home