涙が泣くと
まほし

両手いっぱいの雨に
涙がまじっていたら


うけとめる方がいいのか
ふれない方がいいのか
なやみます。


うけとめた涙は
そっとしてほしかったかもしれません。


ふれなかった涙は
すくいとってほしかったかもしれません。


涙が泣くと
雨は流星のように
早足に、ただ、早足に
おちていって
もうどんな哀しみも
この目でとらえられなくなるけど


どうしたらいいの、と
思わずほとばしった涙さえ
地面におちていきました。


地面は全てを
やさしくすいとっていました。



自由詩 涙が泣くと Copyright まほし 2006-01-11 06:56:05縦
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