四季 最終章
こめ

またあの別れの冬がきた

僕とキミは雪の降りつもっている道を歩いていた

足跡と築きながらどこに向かうわけでもないのに

ただひたすら二人で歩いていた

今日はさよならデートまた今年の冬も去年と同じになってしまった

このまだ誰の足跡のない雪の上に

僕たちは今までも思い出を思い出しながら

今まで築いてきた心を粉々に砕いていった

キミは少し走りこっちを向いて

今まで一緒に居られて楽しかった

僕もそうだよ

なんでこんなことになっちゃったんだろうねと

今にも泣きそうな顔でいってきた

ぼくはなにも何もいってやれなかった

キミは少しずつ近づいてきて僕の顔をみて

そっと口づけをした

そしてさようならまたいつか必ず逢おうといって走り出した

ぼくはキミの小さくなっていく背中に向かって

僕はキミのことを忘れない

いつまでたっても忘れないたとえ明日地球が滅んでも

よぼよぼのおじいさんになっても一生死んでも忘れないと

叫んだそれが聞こえたのか今でもわからない

キミは振りかえらなかった

ぼくはキミが見えなくなるまでキミを見ていた

そしてキミが見えなくなると目から涙が出てきた

そして誰も居ない雪道を一人で歩き出した

もう二度とキミ逢うことがないだろう

僕はまた同じことを繰り返してしまった

でももうそんなことはどうでもよかった

ゆっくり時が流れる中で僕は

すこしでもキミと一緒にいられただけでよかった

それだけでいいんだ

それだけで


自由詩 四季 最終章 Copyright こめ 2006-01-10 19:58:22
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