おっぱい
大覚アキラ

死にたくなる理由を
全部集めて
バケツに突っ込んだら
そいつをぶら下げて
ブンブン振り回しながら
海まで歩いていこう
凍りつくような真冬の海まで
右手にはバケツ
左手は君の右手と手をつないで
絶え間なく口笛を吹き鳴らしながら
頭ン中は君のおっぱいのことで
今にも弾けてしまいそうなんだ
海に着いたら
バケツの中身を海に流して
帰り道に
岬のホテルで情事を
缶ビール一本分のアルコールと
熱いシャワーで
身体を温めて
きっと
君の肌に喰いこんだ
ブラジャーの痕が
火星の運河のように見えるだろう
海までは
あと少しだ


自由詩 おっぱい Copyright 大覚アキラ 2006-01-10 02:36:29
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