おっぱい
大覚アキラ
死にたくなる理由を
全部集めて
バケツに突っ込んだら
そいつをぶら下げて
ブンブン振り回しながら
海まで歩いていこう
凍りつくような真冬の海まで
右手にはバケツ
左手は君の右手と手をつないで
絶え間なく口笛を吹き鳴らしながら
頭ン中は君のおっぱいのことで
今にも弾けてしまいそうなんだ
海に着いたら
バケツの中身を海に流して
帰り道に
岬のホテルで情事を
缶ビール一本分のアルコールと
熱いシャワーで
身体を温めて
きっと
君の肌に喰いこんだ
ブラジャーの痕が
火星の運河のように見えるだろう
海までは
あと少しだ