新田義貞
あおば


はちまきを締めて
タンクローリーで
液化天然ガスを運ぶ

おまえら
圧力の掛かったボンベに詰められ
おとなしく液体にされたままのガス
見栄も誇りも持たないのか
唯々諾々と頭を下げて ちぢこまり
いくつになっても
優柔不断
無理難題の
高圧にも反発しようともしない
麗しく燃焼することばかり考えていて
爆発を忘れ汚れを知らない坊や嬢や

お定まりの無粋な台詞は納戸に隠して
草刈り鎌の手入れする
緑のボランティアシーズン到来
下草刈りと間伐で森林再生
ぞくぞくと押し寄せる
赤い鉢巻き気炎を上げる
東京の娘子軍に負けるなと
白い激を飛ばす
独身のスタンド店主
新田義貞郎党の末裔だとか






2006/01/08


自由詩 新田義貞 Copyright あおば 2006-01-09 01:55:20
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
四文字熟語