自然淘汰、ポケットの
A道化
何かを待つ
ということは
何もしていないことに酷似している
と、感じて
せめて俯いた
アスファルトが好きです、って目つきで
いま
手のひら
差し入れたポケットが
奥まで寒い、そのこと
突き詰めるためにぎゅっ、としたら
中身の無い小包のように
手のひらは
呆気なく
悲しくなって
(あんたなんか、)
(あんたなんか、)
嗚呼、アスファルトが好きなんだ
潰れた南天の実みたいにどうしようもなく
どうしようもなくアスファルトが好きなんだ
だから、うずくまって
ポケットなんて押し潰すのが必然だろ
差し入れた手のひらごと、くしゃっ、として
(あんたなんか、いなかった。)
2006.1.7.