七十五分の一秒
本木はじめ

かつてこの瞳の奥に刻まれしひとを想えば暮れゆく夕陽


岐路そして岐路、岐路、無数の岐路がありしばらく雪にみとれる窓辺


在る。ことでとわにみらいはうつつゆめ描くと同時にほろびてゆくわ


失うと同時にひかりは満ち溢れわがままばかりの受粉を終える


足跡は波にさらわれゆっくりと無数の詩篇が舞い散る海辺


地の果てと言う名の呼び名を持っている『知床』知れば行きたしきみと


一行で終わる人生ありてただ書き尽くせない刹那の響き





短歌 七十五分の一秒 Copyright 本木はじめ 2005-12-25 13:14:38
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