全然理解できない瞬間とその意味
モリマサ公

道路を挟んだ向かいの
コンビニの真夜中で
店員がガンジャ吸いながらそれをこなしている時間
ファミリーレストランの駐車場のボンネットでネコはねそべり
争いごとやもめ事をさけてブログたちはどんどん更新され
鞄のなかの携帯電話から
とても小さな
「ただいまでんわにでられません」という声がきこえて
それをうらぎったまま
空腹で頭痛がして
いつものようにまちで信号待ちの人々は美しく停止していて
段ボールのなかでよこたわるひとがときおり咳き込む
その空間を埋めつくした電波や祈りをよこぎる鳥たちは無音で
みんながじぶんのやってることが全然理解できない瞬間を
そのなかにある思想や感覚を
それを都合のいい鏡みたいな風景に重ねて
都合のいい鏡みたいな風景のその意味について考えた
東京は
曇りで空から雪が降るほど寒くて





空から雪が降るほど寒かった









未詩・独白 全然理解できない瞬間とその意味 Copyright モリマサ公 2005-12-12 14:32:09
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