バイバイしながら追いかけて
ZUZU

三才のおいっこが
坂道のうえの車庫から
インフルエンザの予防接種へいくぼくを
タッタと追いかけてくる

車があぶないから
きちゃだめだよ
ちゅうしゃしにいくんだよ
いたいいたいだよ

だっこして車庫までつれてって
わかったねって言うと
うんとうなずくから
バイバイと歩いていくと

またまた
おいっこがきゃっきゃと
バイバイと手をふりながら
追いかけてくる

ぼくはもう
わーって抱きつかれるしかない
だって
バイバイしながら追いかけてくるんだもの
あんなにいっぱいの笑顔で

ぼくもこうすりゃよかったんだな
もしかしたら、いつもいつも

なんて気もちにも
あとからなってしまった

しかたなく
いっしょに病院まで歩いていく
三十とみっつちがい
なかよし手をつないで



自由詩 バイバイしながら追いかけて Copyright ZUZU 2005-12-04 20:25:37
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