花を宿す
ミゼット

沈む中、目を開いた

放つ声は丸く
天上へ昇っていく

耳元で緋がささやいた

私たちは花
咲いては散るばかりの花
幾重にも重ねられた月光を浴びて、
それでも報われない花
私たちは花

そして緋は頬を寄せ
わたしに何か言った後
高く、わたしを置いて去っていった



試験管の中で見た夢のはなしでした。



自由詩 花を宿す Copyright ミゼット 2005-11-29 22:59:47
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