ナトリウム
カンチェルスキス





 トップスピードの悲しみ
 えもいわれぬ快感に酔い痴れて
 俺の身体の真芯に電流感じた
 インチキでマガイモノで信頼できない心とやら
 ダムの底で眠った家屋のように
 いつになったら姿を現すのか

 


 ドブで生まれ念仏を唱えた
 もっと危ない目に遭うに違いない
 無免の直立歩行にもそろそろ飽きた
 動物を喰らう喰らう喰らわれる喰らう
 視力落として
 前髪垂らして
 



 
 象徴的に言うと
 ガードレールに激突
 俺 粉砕されてやっと元通りだ
 粉々が主張する
 俺はきっと優しかった
 嘘だらけの優しさ主張した
 

 

 気分失って何が手に入ったのか
 筒抜けの肉体・感覚・垂れる糞と小便
 ヌードポスターより赤裸々
 もどかしげに俺は気分 気分を探す
 自分に当てはまる様な気分 
 それは始めから無かった






自由詩 ナトリウム Copyright カンチェルスキス 2005-11-29 19:36:27
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