かきのは
とうどうせいら

お尻から生えてた
あげたてのコロッケみたいないろの
太いしっぽを
あわてて隠しました。

あのひとが明日来るってさ。

油断して
わたし
ババシャツで毎晩寝てました。

かみの毛の間から
つんつん さんかくの
ふかふかのおみみ
両手で押さえました。

どうしましょ。

かぜひいたけど
リップクリームも塗ってなかった
くちびるはがっさがさ。

ほっぺに
生えている
ぴーんと太陽光線を反射する
スキー場みたいなホワイトおひげ。
        わぁたいへんこんな所にあぶらげが落ちてら。

しっぽが出る。
みみが出る。
おひげがのびてくる。

どうしよう。
今まで隠してたのに。
コンコン。

脱色したつむじの上に
紫のヘアピンをさして
柿の葉をのせて

きつねだって
わかりませんように。
肉球を
くしゅくしゅ。
こすり合わせて

こんなぶざまなわたしを
みつけられませんように。
   
ハイヤァーーーーー

もう一度
変身してみる
午前1時。




自由詩 かきのは Copyright とうどうせいら 2005-11-27 19:27:47
notebook Home