生活
かや

部屋を散らかしたのは
くうはくを誤魔化すためでした
ちっぽけな体一つあらわにし
眠る胎児のように
埋もれてしまう
冷たい床に左耳を押し当てたら
渦巻く激情が
ごうごうと唸る音

泣くためには
衝動が足りなさすぎる
無茶苦茶に四肢をはためかせ
夜をかきわけ走って
電灯にたかる虫たちの下
ぽかんとひとり浮かび上がれば
みじめだと嘆くことが
できるでしょうか

わけのわからない意地を張って
慰めのまぶたの裏
ふらふらと飛行機を
とばしているのです

けして勢いづかないように
けして墜落しないように


流れることの ほんとうは


自由詩 生活 Copyright かや 2005-11-07 16:25:28
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