透明人間
炭本 樹宏

 
 放たれる矢のように
 朝露がこぼれ落ちたら
 その瞬間をみんなに見てもらいたくなった

 よく眠れた朝は澄んだ空気に包まれて
 まっさらの僕は時計を投げ出して
 酒も飲まずに朝に酔う

 喧騒の昼がやってくるまでの
 尊い瞬間
 こんな時間
 僕は透明人間


自由詩 透明人間 Copyright 炭本 樹宏 2005-10-30 10:54:50
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