ほされた かご
砂木


みず色の空に 浮かんだ
白い月

明けたばかりの朝
洗濯物を 干す

厚着をして でた外は
首もとから 冷えていく

夜を終えた 世界に
濡れた 竿から 雫が 落ちる

寒さに 耐え切れなかった空気が
丸まって ぽつりと 朝を待っていた

繰り返し 繰り返し 拭う
昨日の 月夜は 洗われた

まだ 梳いてない髪も
白い月の消える頃には

乾いて
束ねられていく


自由詩 ほされた かご Copyright 砂木 2005-10-23 10:29:02
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