廃墟から
こむ

いちばんうつくしいものは
いきて うごいているもの ですが

つかれはて とまりはてて
くずれさってゆくものたちの
なんという いとおしさ

なごりのかたちばかりを 
とどめて うごかず
かぜと まいにちまいにちのじかんに
みえないほどすこしずつ
くずれさってゆく
その とまりはてたものの
なんという いとおしさ

くずれさった すべて
どうか きえることなく

かぜのようなこえで
かぜのようなうた
うたってください


自由詩 廃墟から Copyright こむ 2005-10-22 02:24:53
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