無題
さいらと

切れない糸は、
私の足を通して、
からまってしまった、
赤が流れてゆき、
生気のない顔をして、
死んでゆくのだろう、
気味の悪い鳥たちが、
泣き声をあげて、
口ばしを私に向ける、

残酷な草木、生物、そして糸によって、
世界を恨み、葬られる私の、
私の、生。


自由詩 無題 Copyright さいらと 2005-10-21 23:53:13
notebook Home 戻る