スティグマ

三千世界の夜が 墜つ
踊る大地の夢が 果て

君は痛い とは云わなかった
僕は痛い と叫んでいたんだ

大地に踊れ 過ぎし夢

背負った烙印は 僕をがし
僕を抱く君 消すのではなく
共に背負うと

自由という名に焦がれた
運命を遠く惹き 嘆きの旅迪たびみち

僕は君の烙印であり 君は僕の烙印を
深くふかく どうして
みずからに きざみつけた

三千世界の夜が 祈りに
眠る君 深碧の精霊
沼底の如く 密やかな

白い膚に刻むは 僕だけの痛みだけで
神よ 許してくれぬのか


僕は罪を背負った
それが
どうしようもなく

狂おしく

嬉しくて


自由詩 スティグマ Copyright  2005-10-21 22:35:13
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