水と風
こむ


夏ではない海に
沈めてしまえるものでしょうか
私たちが紡いだ金色の思い出
もう 灰色の霧に閉ざされて
セピア色の彼方の風景

春ではない草むらに
置いていけるものでしょうか
遠くから吹く風に 
全てをあけわたして
遠ざかって行く風景

水は 流れる
時の泡を 浮かべて

私は 風を見に
出かけて行きます


自由詩 水と風 Copyright こむ 2005-10-21 02:01:15
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