☆4 ヨルノウミ
貴水 水海

俺は 夜の海を
ただ 流される

眼を 見開いたまま
口を ぽかんとあけたまま

脱力して ただ
流される

俺は いま
逆らうことも 泳ぐことも
できない

お前は まだ
泳いで どこかにいける
必ず どこかにたどり着ける

俺が沈む時は
見捨てて行け

俺が そう望んでいるんだから
一緒に 沈むような
バカは するな

お前は 
夜の海も渡れる
渡って生きるんだぜ



自由詩 ☆4 ヨルノウミ Copyright 貴水 水海 2004-01-08 20:37:10
notebook Home 戻る  過去 未来