漬物
こしごえ

母の小さな手が
ざわさわと高菜をもむ
塩と合わせる音が
その歴史を刻むリズム

器の底に横たわる思念
そこには計り知れぬ
脈々とした息遣いがある

その高菜を味見した母が
からいっ
と一言
そうでしょう
私も味見をする




自由詩 漬物 Copyright こしごえ 2005-10-11 12:25:33
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