年老いた心
月山一天


傷付けてほしくない
私の心は年寄って
もうこれ以上の傷は扱えないと言う

私が若かった頃は
怖さなど無かった
もし私に心
1000個あったなら
その全てであなたを愛したでしょう
あの頃は、得る物たくさんあったの
でも、無くした物もたくさんだった

あぁ、私の心は何と年老いてしまったの
今はもう何も聞いてくれない
私自身の声すらも
何も感じてはくれない
私自身の痛みさえも...

あぁ、私の心は何と年老いてしまったの
どうしてそんなに少しだけ与えようとするの?
どうしてそんなに少しだけ愛そうとするの?

こうゆう事が大人になると言う事なのなら
私大人になんてならなくて良かった
だって私何か素晴らしい物を
わざと見逃してる様な気がするから

傷付けてほしくない
もしその日が来るなら
その時こそ
私の心が
私の心が
死んでしまうから

あぁ、私の心は何と年老いてしまったの

濡れた窓辺で腰掛けて
最後にあなたと話した時の事思い出す
お互いの腕がかすかに触れた事や
それを知っていながらお互いに動けなかった事

あぁ、私の心は何と年老いてしまったの
今はもう何も聞いてくれない
私自身の声すらも
何も感じてはくれない
私自身の痛みさえも...




自由詩 年老いた心 Copyright 月山一天 2005-10-08 13:21:48
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