風は運ぶ 自由を
けんご

風吹き渡る窓辺で
天使の梯子を見た
低く垂れ込めた雲間から
地へと向かう光の筋を

私は決して清い人ではないけれど
神様は幾度でも許してくださる
清い光が近づくと
怯えてしまう僕は罪びとだ

私のような穢れた人にではなく
敬虔な人々に祝福があるように
私は風になびく小枝のような者だけれど
己の庭を清く保った人には祝福を

私に風は見えないけれど
風の揺らすものは見える
雲の流れていく方向は分かる
そして私は一日一日老いていくことが分かる

それでも感じるのは
風の運ぶものが
私の傍らを過ぎていく時に
いつも自由を想起させてくれることだ

また私は風を捉えようとして
一編の詩を書く
それは営みであり
自由の誇り高きひるがえる旗だ



自由詩 風は運ぶ 自由を Copyright けんご 2005-10-04 04:52:05
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