*月曜日は雨降り*
かおる



遥か昔の星空をかき消して
街の灯りがきらびやかに
車のヘッドライトで
ひき殺していくようで
全てが虫の息

夏色を消し去るように雨粒も騒いでいる

カプセルにくるんと包み込んで
猥雑な喧噪も生活の匂いも緑も想いも
漂流物のようにぷかぷかと流れていく

獣の皮を剥ぎ取られた人が
常識をたてに完全武装した言葉を吐き出す

怒濤のような社会の渦巻きに絡めとられていく月曜日

真夏の夢から覚めた怠惰は
ジュワッと音を立てて消失した模様

お布団の蛹に戻れたらな

あぁ、いきたくない

憂鬱にシュガーコーティングされた体は
湿気でずくずくに溶けてしまいそうで

モビルスーツでビシっと決めて水鉄砲片手に
飛び出していったとして一体何と戦えと言うのか

寄せる波のような脳内ぼやきを繰り返す

やれやれ、本日も日常というベルトコンベヤーに間に合ったようだ


自由詩 *月曜日は雨降り* Copyright かおる 2005-10-03 12:05:56
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