愛の言葉
天使


ちっちゃいときは、こんな言葉の意味なんか全然知らなくて

誰にでも言ってしまっていた

おっきくなって、この言葉の重さを知って

誰にもいえなくなった


「大好き」の一言は

愛だけではなくて 周りの人にも使う言葉のはずなのに・・・

なぜか その言葉を使えなくなっていた


おっきくなっても 結局は身長も伸びず

ココロだけが大きくなっていった

そして 愛の言葉を伝える勇気を捜していった


結局 そんな勇気はなくて

ほんとに好きな人には やっぱり言えなくて

ただ 影で見ているだけしか 出来なかった


「すき」の重みをしってしまったから

私は その重みに負けてしまったんだろう

「おはよう」の一言にさえ 愛をこめて言っているけど

そんなものじゃ 届かない

「好き」や「愛してる」のほかには ないのかな?


私は好きな人には どんな言葉でも 愛を込めて言っています

ただ それが意味するものは 相手にとってはちがうもの


愛の言葉って 簡単に言うけれど・・・

難しいものだよね


その一言に 緊張して 苦しくなって 恥ずかしくなって

そんな重みが この胸にのしかかると

言葉が出てこなくなるんだよ・・・


あともう一歩。 あともう一歩。


君に近づく私。

「・・・・。」

少し沈黙が続く

君はじっと私を見てる

今しかないんだ と 胸の中で覚悟した

「・・・スキです。」

ほんの小さな声しか出なかった 君には届いただろうか?

前を見てみると にっこりとやさしい笑顔の君がいる

私は 緊張のあまりに 泣き出しそうになった

そして 下を向いたら

ポンポンっ とあったかくっておっきな手が頭にかぶさる

「ありがとう。うれしいよ。君のその気持ち 受け取ったから。」

そう言われても 答えにはなっていない気がして

頭をあげてみると 君の顔がドアップになった

「えっ?」っと思った瞬間 唇が触れる

その時思った 愛の言葉なんてホントはいらなかったんだ

だって私・・・そんな言葉が無くても・・・あなたの愛を感じてる

あったかくって おっきくって つよくって


あなたの愛を感じてる

あなたのぬくもりを感じてる

その時 ココロから 君に愛の言葉を もう一度送りたいと 思った



自由詩 愛の言葉 Copyright 天使 2005-09-30 23:40:21
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