わたし
暗闇れもん
わたしはわたしでありわたしなのだ
それ以上でもそれ以下でもない
決して軽んじられる存在でもなく
何者かの悪意に平伏してもいけないのだ
この世の不条理に腹をたて
未練たらたらで人生を過ごすより
いっそ潔く死を唱えよう
愚か
そんな考えは一笑にふしてしまえ
綺麗な言葉で死を飾り立てても
後に残るのは腐り果てるただの蛋白質
死ぬなんて言うなよ
幾人ものわたしがわたしであることを誇示してきて
わたしは時に
今あるわたしという存在がわたしであるのかについて
疑うのだ
沢山のわたしの声が聞こえ
わたしは叫ぶ
この堕ち行く体はどこへ向かうの?
青いしかくい空に文字が浮かぶ
悔い改めよ