詩子(うたこ)
こしごえ

一篇の詩に洗われて生まれてきた

風のかおりにつつまれて
身をさらし風化して
たわむれの声を聞く

めしいた愛を引きずって
無欲な耳は
そばえを咀しゃくする

我を忘れて
雨音にみとれる
雨音にぬれていく
恋するように
まっすぐに恥じらい

闇を呪わず
闇を感じ
闇と交わりとけて
闇に轟く光に
詩人の目がひらかれる




戯(そばえ)=
?甘えてふざけること。ざれること。                     
?狂い騒ぐこと。                     
?ある所だけ降っている雨。通り雨。わたくし雨。むらしぐれ。日照雨。



自由詩 詩子(うたこ) Copyright こしごえ 2005-08-21 08:49:08
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