夏残照
しらいし いちみ 

夕寝から覚めて仰ぐや宵の月

兎と見ゆる愛でていとしき


君と居た夏のあの日や砂粒と

はらり揺らいで零れて落ちた


待ってねとレモンソーダを飲み終えて

後姿を追って小走り


心にも風邪引きそうな夏の夜

君にメールを恙無きよう


夜も更けてひっそり爪を染めながら

一人ぽっちで聴く虫時雨



短歌 夏残照 Copyright しらいし いちみ  2005-08-18 22:49:26
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