宅急便は二度ベルを鳴らす
恋月 ぴの

たとえば
君が僕の背後に忍び寄り
両手で目隠ししても
見えちゃうものは見えちゃうよ
君の指先は細くてやわらかいから
ついでにぺろりとしてあげる

隠すから見たくなる
子供には毒って言いながら
毎晩その毒で君はお楽しみ
そんな身勝手じゃねえ

ひんやりとした指の隙間から
君の本音がみえるよ
普段はおすましさんでも
心の奥底で思う事は同じなのかな

君がじゃれついて
「だあれだ」って、はしゃいでも
僕はちょっとイジワルだから
「宅急便ですか?」と答えてあげる


自由詩 宅急便は二度ベルを鳴らす Copyright 恋月 ぴの 2005-08-10 06:48:58
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