夏祭り
天使

風の音が そっと聞こえる

セミの声が うるさいくらいに鳴り響く

僕は一人 木陰で君を待っている

僕の前を通り過ぎる人々を見てた

暑くて顔を赤くさせながら 君が走ってくる

僕は君を見て こけそうで少しドキドキした

浴衣姿の君はいつもより 少しだけ大人に見えた

それでもすごくはしゃいでて やっぱり可愛いと思った

キンギョすくいに夢中になる君

袖がぬれている

綿菓子を食べている君

口についてるよ

ほんとに君の行動は すべてが可愛くて

小さい子に混ざって 花火をもらってきてる

「いっしょにやろうよ」

そんなことを言うから

恥ずかしいけれど 君の言うことは何でも聞いてしまう

空が赤く染まり そして暗闇に

遠くの方では 花火が光ってる

「足いたい?」

そう聞いても「大丈夫」と言う君

それでも痛そうだから石段に二人座った

花火を見て 嬉しそうな顔をする君を

思わずぎゅっと抱きしめて口付けをした

驚いた顔して 照れてる君

可愛いな・・・ホント可愛いよ

ますます好きになっていく・・・

帰り道君と二人手をつないでた

さっきまで痛そうにしてたから 

君を僕の背中に乗せて ゆっくりと帰った

「またいつか来ようね」

そう君が言った時 僕も同じ気持ちで「そうだね」と言った

またいつか来れたらいいな

来年も行けたらいいな

またこうして君と近づけたらいいな


自由詩 夏祭り Copyright 天使 2005-08-01 23:35:08
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