知ってマウス
恋月 ぴの

よそゆきの言葉を使うのは
僕には似合わない。

それを君は良く知っているくせに
イタズラっぽく僕を転がしては
人差し指で2回ほど僕の額を叩く。

何も出やしない。

僕の尻尾はゆるゆるとして
君のうなじを這いまわるだけだよ。

ここで、いいのかい?

そう問いかけるまでも無く
こんどは中指で軽く、
僕の額を叩いた。


自由詩 知ってマウス Copyright 恋月 ぴの 2005-07-29 09:14:55
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