月が白く染まるころに
もこもこわたあめ


月が白く染まるころに 君に会いに行こう
月が白く染まるころに 君に約束の電話をしよう

受話器をとって ダイヤルを回して 呼び出し音に息を潜めて
君を待つ

「なぁに?」

白く染まった月に 血が流れ始めるように
僕のコロコロ心は 緊張から安堵へ 解き放たれる

月が白く染まるころに 天の川を見よう
月が白く染まるころに 星を指で結んでみよう

受話器に向かって 受話器の向こう 君に向かって呼びかけるように
答えてくれるように

「今度、星を見に行かない?」

生き生きとしていた月から 血が引いていくように
僕のコロコロ心は 安堵から緊張へ 息も出来ないほどに固められる

月が白く染まるころに 月を見上げてみよう
月が白く染まるころに 目を閉じてみよう

受話器から耳に 受話器の向こうの君の息遣いが かすかに確かに聞こえる
意を決したように 君は切り出す

「ごめんね、今度はだめ。」

・・・・いますぐがいい・・・・

僕のコロコロ心は 空の彼方 高く舞い上がって
月が白く染まるころを夢見ることはない



自由詩 月が白く染まるころに Copyright もこもこわたあめ 2005-07-28 22:46:48
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