君に伝えたいこと
恋月 ぴの

いつだって
君はその場しのぎで生きている
辻褄合わせに行き詰まると
多段式ロケットのように
それまでの人生を切り離し
昨日までの生活
昨日までの人間関係を
リセットするかのように生きてきた
切り離されたブースターは
大気圏に突入して
燃え尽きてしまったよ
これからも君は
いつものように切り離して
生きていこうとしているけど
君に残されたのは
今 君が乗っているシャトルだけ
これからは君自身で生きていかなければ
ならない事を判って欲しい

シャトルの窓から宇宙を
見渡してごらん
君の推進力となった親兄弟
君の恋人 君の友人達は
君に使い捨てにされ
星屑となって大気圏外に
ふわり漂っている


自由詩 君に伝えたいこと Copyright 恋月 ぴの 2005-07-21 07:28:33
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