紙飛行機になる
千波 一也


もともと性に合わないんだ

優しくされるのも
穏やかになるのも
まんざらではなかったけれど

もともと性に合わないんだ


じっと見つめてごらん
鉄塔のもっと上

じっと聞いててごらん
足元のもっと下


大風が来る


つぎの風が吹いたら
僕は夢になろう


今の今まで遠慮していた子供たちを呼び戻そう


つぎの風が吹いたら

ごめん
きっと僕は夢になる


それでも君はついてくるかい


この目の奥には
保証の一つも無いけれど




自由詩 紙飛行機になる Copyright 千波 一也 2005-07-09 21:20:41
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