あかるいみらい
はな 

そうぞうしいみちのうえで 
林檎が鳴った
歯をみせて おとは失せる
あなたのつちいろの肌
ゆうぐれと 宵のすきま 

てれびをぼんやり ぼんやり
ながめてすごす
ふとしたとき
とばされた五分かんをさがし
世界のただっぴろさにたちすくむ
夕どきのうすあおのそらの奥に
きれいなばしょなど たぶん 
ない


くもりそらは晴れず
あなたも あおのおくに身をひそめたままです

あなたの

柔らかいゆび
いつまでも玩んで くちづけてわらう
うすい 光のさす部屋は 
あたしたちの
げんじつのすべてだった
目を伏せようと
りょうてで どんなに覆い隠そうと
だから
声を張り上げ うたっていた
いちように手は空へひろげて


あの日

そうぞうしい みちのうえ

何を思いあなたは
故障のない わらいがおで
あたしたちのちいさな風を
託しましたか



自由詩 あかるいみらい Copyright はな  2005-07-04 00:19:30
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