ロスタイム
大覚アキラ

とりあえず
ありったけ
思いつく限り
全部
ぶちまけてみたら

あとは空っぽのペットボトルみたいに
ただ 転がってるだけのロスタイム

欲しいのです
そう
欲しかったのです
きっと
欲しくなるのです
必ず
欲しくなるに違いないのです

理由とか
目的とか
そういうモノが ね

どうでもいいか まぁ

そして
投げやりな感じで
ドアをバーンと開け放って
歩き始めてみる

一歩

そして
もう一歩

ああ
なんか いいよ
こういう自然な感じ
ナチュラルに
そう
あるがまま っていうのかな
なーんだ
本来 こうあるべきだったんだ
考えすぎだったんだ

ごきげんで いく

ドンドン いく

もっともっと いく

ズンズン いく

ギュンギュン いく

ビュワーンビュワーン いく

ドッシュヴュー ドッシュヴュー いく

シュビビビビーン シュビビビビーン いく

ロデッキュッパーッ ロデッキュッパーッ いく

エュグロノゴッツーィヴァ エュグロノゴッツーィヴァ いく

(中略)

そのうち
ふと
歩いていること自体が
ものすごく奇妙な行為に思えてくる

なぜ
右足と左足を交互に出しているのだ

なぜ
右手と左手をブラブラと振り回しているのだ

なぜ
こんなことをやってるのだ

んで
結局は また
空っぽのペットボトルみたいに
ただ 転がってるだけのロスタイム






自由詩 ロスタイム Copyright 大覚アキラ 2005-06-13 13:46:51
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