「 水曜日の蹴球。 」
PULL.






夢のまた夢だった。
子供の頃のワールドカップ。

クライフのプレーをTVで初めて見た日。
あの瞬間の衝撃を、今も鮮明に覚えている。

学校を休んで見に行った。
ワールドユースの、あの19歳のマラドーナ。

お小遣いを貯めて観に行った。
ペレ達が出演していた「勝利への脱出」。

サッカーは僕のすべてだった。
だけどもう、サッカーは僕のすべてじゃない。
サッカー以上に大切な存在が、今の僕にはある。

夢のまた夢だった。
子供の頃のワールドカップ。
それはブラウン管の向こうの、手の届かない、確かな現実。

勝利をありがとう。










自由詩 「 水曜日の蹴球。 」 Copyright PULL. 2005-06-08 23:09:42
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