エコー

赤と青のグラデーションがこの世で一番きれい。
言葉はこの世で一番きたない。
寄り合わせた皺のようにある不幸、
それは私の幸福でできているから、決して消えない。

帰り道を迷うことはないだろう?

水からも土からも根を張って、
いきなり新芽を出すドラセナ・サンデリアナ。

生きていると、笑うたびに罪悪感があるよ。

秋の日差しと、夏の日差しが、何を語り、
何を語らないのかを知っている、僕だけの王様たち。
彼に答えてほしくないのだ。だから疑わない。

火が見えた。目の中に、
もう燃え尽きることのない美しい祈りが。

やがて、辞書も役立たずになる、
城の中庭に咲いた、いちじくの花と、
手の内でほころんだ薔薇とに、
違う所はないんだ、
水面は醜いナルシスの心を映して揺れている。

川縁に落とした追憶も、初恋の淡いリグレット、
ヴァルキュリアの終わらない召集、
エインフェリアの不毛な戦い、
何も見えない哀れなレイスを抱き締める。

なぜ、こんなに人の世は愚かなのかと、
問いかけてくる三本指に、
そっとローリエを握らせて口付けては、
赤と青は何、と問い直し、
導こうとしている。彼の闇のその先へ。

エコー、僕の答えは簡単だ。
どうして間違えたの?


自由詩 エコー Copyright  2026-03-09 12:22:49
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