揺らぐ春
伊藤透雪

暖かくなり
花の春が始まったのに
氷雨と寒の戻りで
まだ緑はお預け
空を仰ぐ

日々世界は変わる
雪が雨になり
晴れて
春の始まりの筈だった

なのに
爆発と痛みが広がる地
亀裂は止まらずに
冬を越えられないまま
に稲妻が落ちる地

遠いと思うことも
うちは大丈夫、と
安心しきる事も出来ない

手を合わせるだけで
叶わないけれど

皆んながやれやれと
荷解きできる春が
待ち遠しい
1日も早い春の光で
雪が止みますように
この業火が消えますように

私は祈らずにいられない
祈ることしかできない



自由詩 揺らぐ春 Copyright 伊藤透雪 2026-03-09 10:52:13
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