桃の節句に寄せてー家族
伊藤透雪
アルバムのモノクロ写真で
満面の笑みの父と小さな私
何枚も重なって
愛情も重なって
胡座の中で
不安の埃も入り込めない
家族の始まりは
おっぱいの匂いで甘くて
むちむちのころんころん
包む手はがっしりで
もじゃもじゃ
ころんとうつ伏せ、
ずるこんずり這い、
たちまちはいはい
つかまり立ちまで
写真は続かない
落ち着くなんて無理
3歳になる頃には
妹が生まれて
お姉ちゃんって
名前が付いた
見ていてって無理
赤ちゃんの鳴き声で
忙しい
4人家族になってもっと
かんかんでがくがくで
ポンポンでにこにこな
二十面相が並んでる