触れ合い
杉原詠二(黒髪)
僕は性病ではないが
子作りのために愛したいわけでもない
あなたが好きだから愛したい
それだけ
触れたい
触れられたい
快楽が制限されるわけでもない
ためらいが心に問いかける
本当に愛しているか
温かい手で触れるとき
本当の願いがかなう
呼吸が乱れる
ただ心の差別心
視線がわずかに揺れて
触れる指は硬直し
息が詰まる
その怯えをなくすだけ
キスができないわけじゃないから
誓いができないわけでもない
あなたの体はちゃんとある
わたしの体もちゃんとある
大切な心もある
すべてある
あなたと話せたら
あなたと暮らせたら
あなたと勉強できたら
笑いながら楽しく一緒に食事ができたら
僕の中にあった差別心が
夢を見させた
己を叱咤する夢を
僕はまだあなたを知っていない
あなたとならすやすやすやすや眠れそうだ
朝起きたら手をつないで散歩に行こう
この辺りは自然が豊かなんだ
朝の川面が光る
白い息が重なる
靴音が湿った土に吸い込まれる
あなたの顔をそっと見るよ