頂にて
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その指でかくせるほど
ちいさくて、まるく
くっきりと、けれどあわくもいて
それくらい遠く
ほんのり赤らんで うかぶ
月にとらわれたきみを見ている

ちいさな花とそのこなごな
ひろがってゆく海とそのさざめき
そらをかける鳥たちをみちびき
あらゆる虫に生きかたをさとす
そうつぶやいて、なお
月にとらわれたきみを見ている

悩んで、苦しんで それでも生きている人を
わたしはこの世界で いちばん尊いと思う

いつか星と、とけあうはずの街の灯と
きみを見ている この傾いてゆく頂で





自由詩 頂にて Copyright soft_machine 2026-02-19 20:57:07
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