たまゆら
夏井椋也
ほんの
一瞬
あなたの笑顔が翳った
冷たい
予感が
わたしの内側を伝う
人の気持ちは葉っぱの上の水玉
いつまでも震えることを止めない水玉
あなたの水玉が発する微かな哀しみを
わたしはなんとなく知っていたし
わたしの水玉が漏らす耳障りな音に
あなたは気づかないふりをしてくれた
わたしの掌から
あなたの水玉が零れ落ちていくのは
決してあなたのせいではない
おそらく次の丁字路で
あなたは
右へ
わたしは
左へ
自由詩
たまゆら
Copyright
夏井椋也
2026-02-19 12:56:56