風をとおすダンス、火をとかすシェイク
菊西 夕座
風をとおすダンス、火をとかすシェイク
血管が唐草模様にすけるほど、ここちよい陽ざしというこの距離は
いかなる比喩をもとかす太陽とのあいだ、いかにして結ばれたのか
血管がただひたすらに恋慕して、あたたかさを編みあげつづけた蔓のさき
そこに咲きでる一輪の花、それこそが今この瞬間にわく快のめざめか
善くいきる人は大地に根をはる樹のように、血管をはりめぐらせて受胎する
太陽の精気を、大空の霊気を、自然界の熟成を、そして感極まった絶息を
体内では官能という胎盤をとおしてあたらしい血管が唐草模様をぬりかえていく
地球という球根から楽園がめばえたことを太陽に徴すかざり紐となって
たとえリボンの緋色がすけてしまい、こころをつつむ影が信をやきつくそうとしても
身体をふればダンスが風をとおし、シェイクが盲の絡みをほどいてくれる
息がつまる地にあっても球根はまわりつづけることで口づけの影を分解していく
日輪の口づけがとおざかり、いしきをたもつ距離の魔法がとかれても
夜をつらぬく芯はかわることなくまわり、楽園ごとひきつれて光にむすばれていく
うきあがるリボンが愛の垂涎にすわれ、いとしい光源のおどり口で火をとかす