静かに、とても静かに、しかし、沈黙ではなく
牛坂夏輝
「手紙を読んでいましたよ、ぼくから、クレーの絵画に送った手紙で、それは、黄色いトタン屋根の上を走る魚の旅人のような顔を、していたようでした」球形の馬車から降りて、変化する不思議な追憶が、話した。「たそがれの中に、クコの実を置き、その晩は、幻影ではなかったですが、象徴の平原が、傾いた別れの内部に、存在していましたよ」その声は、昔の、秋の午後とか、暗い庭にある碑文を読むために、胡散臭く難解な道路を歩きながら、なおも、草をつんだり、よく見えない複製された化学的迷信、夜明けには干からびてしまう噴水、牢獄で、アネモネの花を食べる青年に、酷似していた。