冬の高速道路
秋葉竹



愛が温められて
愛が熱くなって
愛がぶくぶく音を立てて
愛が蒸発してしまう

愛なんてなんやねん。

って?
そんなものだと想っていた

エンディングはいつだって
怒りと苛立ち、痛みばかりが残る
せめて悲しみでも残れば
心地好い想い出にでもできたかもしれない

真夜中をぶっ飛ばす
高速道路をぶっ飛ばす
でっかい声で歌うたいながら
冬なのに窓も全開で
それは
悲しみを癒すのではなく
怒りや苛立ち、痛みを抑え込もうとする
決意のつもり

なぁんてね。

百にひとつも
万にひとつも
兆にひとつも

添い遂げられる
未来はなかったな
振り返るといつもあの人が
寂しげに笑っていた気がする
わがままが服着て歩いてるみたいな
そんなメイクアップであの人を疲れさせたの

かもしれへん。

今となってはなにもかも遅いのだけれど
サイテーだなとは想うわたしのこと
わかっていたはずなのに
なにも変えられなくて

ふつうでありたかったんは、ホンマや。

ふつうがいちばん難しいんだけれど
アキちゃん
て呼ばれてたけど
アキ
って呼んでって無理強いした

かっこいい恋人になりたかった?

じぶんがかっこよくないから
成れるわけないのに
じぶんがはらだたしい
じぶんじしんに怒りマックスだ
そんなことないよって
あの人なら云ってくれるって
わかってるけど

わかっているからダメなんだって。


それもわかってるんや。









自由詩 冬の高速道路 Copyright 秋葉竹 2026-01-31 10:51:35
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